オンラインフィリピン留学で英語を学ぶ-Curious World Academy

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フィリピン人の英語が堪能な理由について

フィリピンは、タガログ語と英語を公用語としています。フィリピンは多言語国家で、主要言語だけで8つ、方言まで入れると言語数は80とも175ともいわれています。これほど言語が分かれていると、フィリピン人どうしでも意思の疎通が困難になってしまいます。そこで、みんなが話せる公用語が必要になるのですが、その1つが英語なのです。フィリピン人は英語が堪能ですが、英語が公用語であることもその理由の1つと言えるでしょう。しかし、まだ他にも理由がありそうです。フィリピン人の英語が堪能な理由を探ってみましょう。

フィリピン人はなぜ英語が堪能なのか

フィリピン人の英語が堪能な理由は、いくつか挙げられます。

1.小学校から英語で授業している

フィリピンでは、小学校から英語で授業をしています。しかも、英語以外の授業も英語で行われるのです。そのため、英語ができないと授業が受けられないので、嫌でも覚えなければならないという面もあります。

日本でも小学校から英語の授業が始まりますが、日本との決定的な違いは、英語の授業を英語で受けることです。日本では中学校から大学まで英語を学びますが、日本の英語の授業は日本語で進められます。そのため、英語の文法が身について読み書きはできても、英語でしゃべることができません。

フィリピンの英語の授業はすべて英語で行われるので、英語がわからないと授業が受けられないのです。この点が、日本とフィリピンの英語教育の大きな違いです。しかも、前述しましたように、英語以外の授業でも英語が使われるので、フィリピンでは英語は必須なのです。

英語の授業を英語で行うため、フィリピン人の英語力は高く、特にスピーキング力とリスニング力が抜群に優れています。小学校からこのような環境にいるので、フィリピン人の英語が堪能なのは当然なのです。日本で小学校から英語の授業が始まっても、日本語による英語の授業なので、フィリピン人のような、高い英語力を身につけることはできないでしょう。

2.公用語がほぼ英語

フィリピンでは、タガログ語と英語が公用語となっています。前述しましたように、フィリピンには多くの言語が存在するので、意思の疎通が困難なために公用語が設けられています。1つの国の中で言語が違うというのは、日本人にはちょっと理解しにくいでしょう。

なぜなら、日本では日本語という1つの言語しか使われていないからです。日本人が考える「言葉の違い」というと、たとえば東京弁と関西弁のような違いしか思い浮かびません。ただし、東京弁も関西弁も使う単語や文法は同じですから、お互いの話していることは理解できます。

しかし、フィリピンの言語は単語も文法も違うので、1つの国で多くの外国語が使われているようなものなのです。たとえば、マニラの人はセブ島の人がしゃべる言葉がわからないので、日本でいえば東京の人は関西の言葉がわからないというのと同じです。しかし、東京の人が関西弁を理解できないことはないので、フィリピンの言語事情は、日本人にはピンとこないかもしれません。

フィリピンにはこういう問題があるので、意思疎通のツールとして英語は必須なのです。そのため、みんな必死で英語を覚えるので、堪能になるのも当然と言えるでしょう。英語と同様に、フィリピンではタガログ語も公用語ですが、ビジネスや公の場で話す場合は、ほとんど英語が使われるので、フィリピンは英語が中心の社会と言ってもいいのです。

3.目にするものがほとんど英語

フィリピンで生活すると、街中の看板から広告にいたるまで、目にするものはほとんど英語で書かれています。アメリカ映画もほとんど吹き替えや字幕がないので、英語がわからないと映画も楽しめないという環境です。日本では街中の看板はほとんど日本語ですし、アメリカ映画も吹き替えや字幕が当たり前ですから、「何が何でも英語が必要」という状況ではありません。こういったことも、フィリピンと日本の英語力の差となっています。

4.アメリカの植民地だったから

フィリピンで英語が盛んなり理由の1つとして、かつてアメリカの植民地であったことが挙げられます。フィリピンは1898年から1946年までの約50年間、植民地としてアメリカの統治下にありました。フィリピンで英語が多く用いられるようになったのは、アメリカの植民地であったことも大きく影響しています。

50年近くアメリカに支配されると、フィリピンの中にリトルアメリカともいうべき街が、あちこちに生まれます。アメリカの文化が生活の中に入り込めば、精神的にもアメリカ文化の影響を受けることになります。そのため、植民地ではなくなった現在も、精神的な部分では、アメリカの統治下にあると言ってもいいでしょう。

このように、英語に対する抵抗感がないことも、フィリピン人の英語力が高い理由の1つになっています。日本も一時はアメリカの植民地になっていましたが、アメリカの統治期間が短かったこともあり、あまり英語が浸透しませんでした。その理由として、日本には独自の文化が根付いていたことが挙げられます。

フィリピンには日本ほど根強い文化が存在しなかったため、アメリカの文化をすんなり受け入れられたのでしょう。根強い文化がないことは、国のアイデンティティに関わる問題なので、あまり喜ばしいことではないかもしれません。しかし、そのおかげでフィリピン国民の多くが、世界の公用語とも言うべき高い英語力を身につけられたのです。

フィリピン人とネイティブの英語の違い

フィリピン人がしゃべる英語は、いくら堪能といってもネイティブアメリカンの英語とは違います。いわゆる「訛り」がある英語を話すフィリピン人もいるのですが、英語講師になるような人は、ほとんどネイティブアメリカンに近い英語を話せるようです。それでも多少の訛りはありますが、ビジネス英語を身につけたいのであれば、フィリピン人講師でも十分でしょう。

英語のきれいな発音を身につけたいなら、ネイティブのほうがいいかもしれませんが、そうでなければ気にする必要はありません。要するに、何が目的で英語を学ぶかということです。多くの人がビジネスを目的に英語を学びますが、フィリピンに限らず、インドでもヨーロッパでも多少の訛りはありますから、ビジネス公用語としての英語なら何ら問題ありません。

ちなみに、フィリピン人とネイティブアメリカンの英語の違いは、スラング英語を使うか使わないかという点にあります。いくら英語が堪能でも、アメリカに住まない限り、最新流行の言葉や喋り方のニュアンスを身につけることはできません。つまり、フィリピン人の英語は、少し前の英語という感じなのです。

それでも十分に通用しますし、むしろ最新の言葉(流行語)がない分、きれいな英語と言えるかもしれません。言い換えると、フィリピン人は教科書通りの基本的な英語をしゃべるのですが、その英語は決してネイティブより劣っているわけではありません。ベーシックな英語を話すのがフィリピン人で、こなれた英語を話すのが、ネイティブアメリカンと言うこともできるでしょう。

まとめ

フィリピンでは、小学校から英語による英語の授業が行われており、しかも英語が公用語なので、英語力が必須という環境にあります。また、かつてアメリカの植民地であったことも、フィリピンに英語が浸透した理由として挙げられます。さらに、街中の看板や広告もほとんどが英語で、アメリカ映画も吹き替えや字幕なしで見ることが多いので、まさに「英語漬け」であることが、フィリピン人が英語に堪能な理由と言えるでしょう。